病院
□記憶の荒んだ先
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ガシャンッ、フェンスが鳴く。
「いい、教えなくて」
うん分かってる怖いんだよね
「まだ、思い出さなくていい」
「うん」
2本目の煙草に火を点けぐっちゃが笑った。
「知ってる、俺、優介のこと」
知ってるよ僕もぐっちゃのこと知ってる。
「だけど、一致しない」
哀しいね僕は覚えているよ。
「たくさん、居たよな 仲間が」
ナカマ?あぁうん居たね“ナカマ”って呼べるのかどうかは知らないけど
「めんどい」
「え?」
煙草を落として踏み潰す。
「めんどくせーじゃんそうやって、環、つくっていくの」
ワ?あぁ、環ね
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