ポケモン小説
□素直な気持ちを君へ
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「カスミ……俺は、カスミのことが、す……好き、だ……」
言っちまった……すげえどもったけど言っちまった。……恥ずかしい……穴があったら入りたいくらい、なかったら『あなをほる』で掘って隠れたいくらい。
カスミは目を大きく見開いて、呆然としているようだ。終わったかな、俺……
「……うそ、じゃ、ないの……？」
カスミの返事はひどく小さかった。返事というよりも、思ったことが思わず口から漏れた呟きのような感じだ。
「嘘じゃない。」
俺も、ここまできたんだ、最後まで伝えてやる。
「俺は仲間達が大好きだ。だけどカスミ、お前のことだけは『好き』のカタチ…？が、どこか違っていた。最近……本当に最近になって、その違いが何なのか、やっと気付いたんだ。」
「１人で気付けたんじゃないけど、それはカスミのことが、仲間として以上に『好き』ってことだった。」
「ずっと俺の側にいて、俺を成長させてくれた、お前のことが……好きだ。いきなりで悪いけど、これが俺の気持ちだ。」
俺の気持ちは伝えられた。さっきまでの恥ずかしさは少し収まり、吹っ切れた感さえある。……あとは受け入れてもらえるか、だ。
カスミは俯いたまま動かない。一言も発しない。俺もかける言葉がもうなく、沈黙が続き空気が重く張りつめる。
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