闇から紡ぐコトノハ

□食事
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柔らかく、暖かで、可愛らしかった。

円らな瞳は、常に濡れたように漆黒に光っていた。

人懐こくて、私を見るといつも一目散に駆けて来た。

寒い夜には、か細い、哀しそうな声で鳴いていた。


私はあの子に何と名を付けたっけ。




テーブルの上の、ソースでテラテラと光るそれに目を向けた。





END.

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