†追憶の欠片†

□★☆ 黒き月の調べ
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波琉「…まぁ、今朝の話になるのですが…移民船に行ったのですよ。」

司「船に来ていたのか?」

波琉「えぇ。まぁ、とりあえず行きましょう。歩きながらでも、話はできますからね」

 波琉がそう言って、森の奥に向かうこととなったのだった。


********


ギルド嬢「あっ波琉さん、お久しぶりです!」

波琉「お久しぶりですね、ナツキさん」

ナツキ「今日はどうされたんですか?」

波琉「何か仕事あります?」

ナツキ「そうですね〜…」

ナツキがモニターとのにらめっこを開始したので、しばらく待たなければいけなくなってしまった。これは長くかかりそうだ、と思ったその時。ギルドの入り口の方から誰かの泣き声が聞こえてきた。

波琉「…?」

そこには一人の女の子がいた。まだ十歳にも満たないような子で、リボンのようなものを抱えて泣いていた。

波琉「…どうしたんです?」

近寄って、話し掛ける。少女は少し驚いたようだが、泣きながらも話してくれた。

少女「…あの…ね、ヒック…おねえちゃ…帰って…こない…の…!」

波琉「お姉さんが?」

少女「…うん…」
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