†追憶の欠片†
□★☆ 黒き月の調べ
1ページ/10ページ
波琉(はる)「…司。どうしましょうか?」
波琉が問いかけてきた。とはいえ、どうすることも出来ないのだが。
後ろを振り返り、聞いた。
司「…なぁ、君は…どうしてついてくるんだ…?」
問いかけられたその子は、とても不思議そうな目で司を見てくるのだった。
∬黒き月の調べ∬
波琉「森に行きませんか?」
波琉は家に遊びに来ていた司を誘った。しかし、次に返ってきた言葉は…
司「…ここも森だろ。」
波琉「…」
そう、波琉の家はラグオル─母星の衰退により、移民してきた惑星─の森エリアにあるのだ。ある理由のため、波琉はその身を隠すためにここにいる。
…まぁそんな訳で、波琉の家は森の中にあるのだった。
司「…で?いきなりどうしたんだ?」
波琉「…久しぶりに、可愛い愛弟子と冒険をしたいなぁと思っただけですよ…」
少しいじけている波琉。さっきの司の返事がショックだったらしい…。だがすぐに立ち直り、話し始める。