おはなし

□花咲く
1ページ/1ページ





やちょっと向こうで神サマ?ってやつ?ゼウちゃん?に麻雀を挑みにいったんだよ、ヒマだったしこのごろ骨のある相手もいなくて飽きてたからな。そしたら思いがけず大勝してさ、ツモがいいわいいわ大三元四暗刻ありがとうございますって感じだったんだが、ちっとやりすぎちまってよ。んなことばっかしてすげえキレられた。神のくせに悪魔の形相だったぜ。いやだね歳取ると。俺? 俺はまあいいだろ。で、ここからが問題だったんだが「わしを侮辱した罪でお前を外界に落とす」ってなってよ。おいおいと思ってたんだが「大丈夫、バカンスにいってる奴もいるし連絡とかきっちりできる。お前ぐらいの男だったらすぐに戻ってこれるだろ」とかぬかしやがる。すぐに戻ってこれるなら罰じゃねーだろとも思うんだがな。でも帰るための条件が最悪で「人を幸せにする」ってやつ。すげえドヤ顔されたな…面倒臭えったらない。そんなわけで、俺はこっちにやってきたわけだ。ま、んなことせずに楽しむのも悪くはねえと思う。何? お前についたわけ? そりゃあお前、いくら深い間柄があってもヒゲよりお嬢さんにつきたいだろうや。


わたしの目の前にいるおっさんはそのように宣った。
2011年9月某日、わたしは仕事でどうしても来られない父親の代わりに墓参りに赴いていた。肉親ではないし、見たこともないひとの墓だ。ただ、父が昔とってもお世話になった人だというのは知っていた。
ただ、その日から余計なものがついてきてしまったらしい。わたしを幸せにするためにやってきたというそれは自称 神の使い、天の使い、いわゆる天使、の

おっさん。


「大体天使ってもっとさあ可愛いもんじゃないの」
「羽だって生えるぞ、その気になれば」
「いや…」


残念な状況であるのだが、周りの人(間柄の深いといわれていた父でさえも)には彼が見えていないらしい。現実的な父のことだ、言っても理解してはもらえないだろう。
そしておっさんはどうにもひとを幸せにしてくれそうな面には見えない。どっちかって言うとばっさばっさと悪魔をなぎ倒していくような顔だった。やってきた幸運さえも切り倒すような。フライアウェイナウ、わたし。



そもそもしあわせってなんだ!



『というわけだ。とりあえず願いを言ってみな、お嬢ちゃん』
『わたしから離れてほしいです』
『……そりゃあできねえなあ』


-------------------
つづ☆きま☆せん(てへぺろ
天使に救われる話はいっぱいありそうですが個人的な元ネタはテンテン君です
花咲か天使すな
もはや最近の子達わかるのかレベル
マージンのテストもしてみました




[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ