おはなし
□あまいゆめを!
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あまいゆめを!
ねむい…
デスクのパソコンとにらめっこして、目を擦る
手元には愛用のコーヒーカップ
テンポよくキーを叩くものの、すぐに押すべきを間違え、慌ててバックスペース
他メンバーの様に肉体労働(=暗殺仕事)は無いものの、ここのところの事務仕事は過度だった
しかもまだ終わらない
仮眠はしていたが、ちゃんとした眠りはとっていなくて
今にでもまぶたがストーンと落ちてきそう
ぶんぶんと頭を振るけれど、睡魔はいなくならない
いつ終わんのこれ、と思わずにはいられなかった
「名無しさん」
ふいに、斜め後ろから声が飛ぶ
はっとして、誘われるように振り向いたなら、
「あ、リーダー」
暗殺チームリーダー、我らがリゾット・ネエロがそこに
まさか今より仕事を増やされるのかと思い、身構えてしまう
(現にここ数日であった)
もしここでそう来るなら一生恨もうと思った
しかし、リゾットはただわたしを真顔でじっと見ているだけ
耐えられなくて視線を外そうものなら、「名無しさん」、と咎められる
その言葉に、わたしはなぜか背く事ができないの
空中で視線が絡み合う
リゾットの赤い眼に、わたしが映っているのを確認出来る程に
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