おはなし
□インガッビアーレ
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ぽつんと建てられた一軒家で、わたしは生活している
一般的にいうと、軟禁とか監禁まがいのものみたいだけれど、
物心ついた時からここにいて、それが当たり前だったから、別にいっかな と思う
「あれ? お疲れ?」
「…ああ」
夜遅く…いや寧ろ明け方、『主人』が帰ってきたので、出迎えた
いつもよりぐったりしているように見える
わたしは、今日が何の日か、最近の会話を思い起こして、考える
行き着いた先
「あ! 『罰』の日!」
ああ、と再び小さく応えられた
歩く背中は丸くて、かなりキてるなあ、と思ったので、もう何も言わなかった
聞きたかったけど
確か、えーと、調べちゃった人が出てきたんだっけ?
で、お医者さんが名乗り出て…
肩を貸してベッドに運んであげると、どうやら明日話してくれるらしくて、わくわくした
「オレを待っているのはいいが、早く寝ろ」
言われ、わたしは潜り込んだ
「狭い」「自分のに行け」とかぶつっと文句を言われたけど、放り出そうとはされなくて、わたしはそのまま目を閉じた
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