おはなし
□ケアレス コンヴァセイション
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でも、わたしだって一応、6日欠席して罪悪感をなにも感じてないわけじゃあない
チームのデスクワーク要員が減り、全体的に大きな負担をかけたことだろう
というわけで、名誉のために宣言する
「6日間の借りは返す!」
「カラダで?」
「……
ぬおおぉ!?びっくりした!」
ぬっと後ろから現れたメローネ
ビックンとわたしの心臓は跳ね上がった、が、なんとか心臓だけに止めることができた(驚いたのはモロバレだけど)
加え軽いセクハラ発言
ギアッチョの時と同じく、これはこれでちょっと懐かしい、懐かしいとは思う…けれど、
「カラダとか無えよ!あと気配消して後ろに立つな心臓に悪い!」
叱咤の声が先に出る
「うーん、暗殺者にそれを言うのはどうかと思うんだがな」
…確かに
うっかり言葉に詰まってしまった
変態のくせに割と正論を言う、なんか敗北感
ああでも今は気配消すなんて必要ないじゃない!
そう言おうとして
「じゃあ、なんだ?」
借りは返すの返し方
本題はそれだった と気付き、ごそごそと手荷物を漁る
お詫び兼お土産兼借り返しというわけで、買いものをしてきたんだった
給料も入ったし
お土産を握り、ポリ袋からするりと取り出す
「ほら、ワイン!お菓子もいっぱいおすそ分けしてもらったし!
……てリーダー何その目」
じゃーんと一本のワインを見せるわたしに向けられた瞳は、憐れむような、呆れるような
近くでメローネが「犯し?」(お菓子の間違いか)と言ってギアッチョに殴られていたけど、とりあえず無視
「お前…それを俺達が飲んで一本で足りると思うか?」
ワインを指差してのその問いに、あ と思い
「、みんなお菓子で充分かと思って、実はワインはおまけ」
なんてとっさに冗談
今日のわたしは、抜けてる
リゾットはますます呆れて言葉もない様子
夜皆で飲んで食べよう、今日家帰っても淋しいよ、なんて言っても、即効で却下されそう
ハロウィンなのにな
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