本編

□写メ事件
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モリヤ ナギの受難。



「どうすりゃ、アンタがオレを一番好きだって思う事ができるんだろう?」

オレの素直な気持ちに、ワタヌキの顔に熱が広がる。

もう一押し。
オレはワタヌキの隣で空を見上げながら言ってみた。

「オレ・・・いつもアンタに流されちゃってるけど、
オレだってワガママ聞いて欲しい時だってあるんだぜ?
時々でいいから、オレのワガママ(懇願)も聞いて欲
しい。それってオレが好きって事じゃねぇ?」
語尾と共にワタヌキに顔を向けると、その目が困った
ように瞬きした。
「そうだな・・聞いてもいい」

ヨシ!!
(小さくワタヌキに見えないようにガッツポーズ!)

いつも、いつも、いつも、いつも!
アンタは勝手なんだよ!
今だって、誰が、シていいって言った?
しかも、中でイキやがって、メチャクチャ出しやがって!
後でオレがどんな気持ちになるかわらねーだろうけど。
自分で洗う時。
アソコ使って慰めてる気持ちになるんだぞ!?
しかも、全部なんて絶対掻き出せない。
後から絶対タラって出てくる。
そのせいで、いつまでも、オレはオマエに犯されてる感が拭えないんだ!
だが、これを機に。
オレは拒否権を行使する!!
もう、オマエの好き勝手ヤラせるか!





その日の部活は、最高にキレた。キレキレ。
パスもシュート練習も思った場所へ入る。
気分も新たに、決心したせいだろうか?(でも実は二度目の決心)

オレって、サッカー上手くなったのかも・・。
ずっと基礎練習ばっかでつまんなかったけど、ま、アイツがいるから練習サボル気になんてなんなかったけど。
頑張ってきて良かった。
5月の関東大会には出れなくても、自分の成長に期待が膨らんだ。

「ナギ、帰ろうぜ」
練習が終わって、グラウンドから引き上げる時にワタヌキが手招いた。
「あーじゃ待っててクダサイ」
「いいぜ。(ヒト)足りてるから、先帰っても」
コソっと北村が耳打ちしてくる。
北村は、どうも昨日ワタヌキのキレたトコロを見て引いている。
「ふーん。じゃ帰ろ。ヨロシク」
「おう。オレの事怒ってないか探っといて」
「ハハ。お前、ビビリすぎ」
オレがワタヌキに追いつくと、ワタヌキがオレの肩を抱いてくる。

オイ・・!

横を睨むと、その顔が笑っている。わざとだ。わざとそういう事
してオレをいじって遊んでる。

「今日、ウチ来いよ」

キた。

「行かない」
即答。
気持ちイイ!

ワタヌキの足が止まる。
木の陰に手を引かれて抱きしめられる。
「もう、なんもしねーよ。一緒に、いてーだけだよ・・わかれよ」
「センパイ。・・・ウソつくな、勃ってきてんじゃん、センパイ!」
「しょうがねーだろ?オマエとくっついてるとこうなんだよ。
条件反射なんだよ」

スゲー、オレ。ついにワタヌキの反射情報にまでプログラムされてる。

「オレの言い分も聞く約束。オレを好きだから聞いてくれんだよな?」
「ん?・・聞く聞く。なんだ?」
「今は特に無い」
「なら、言うなよ」
オレ達はワタヌキの家でシャワーを浴びる事にして、ジャージのまま、チャリに乗った。
二人でバカみたいにはしゃいでシャワーを浴びて、結局フロ場で立ったままシた。
体中を泡のぬめりが包んだせいで、オレとワタヌキの快感は倍増した。
肌が滑る刺激にしがみついた。
「センパイ・・!」
「ヤだ。中で。」
「ダメだって」
「なら、ヤメる」
ワタヌキの腰が引けそうになって、オレは鳴いた。
「アッんっヤ、だ」
その声に、ワタヌキが応える。
「ナギ、イイって言えよ。中でイッてもイイって。気持ちイイって」
浴室効果で声がやたら響いた。アソコからする音もハンパ無い。
「うっあ、あぁ、い、い。い、い、よ、もう」

最後にはオレは許してしまう。
ああ、オレのいい分は何処へ・・・。
意識は、そこで一度ブッツリと途切れた。
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