本編

□サイアクなセンパイ
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どの部活にもイヤな先輩ってのはいる。
何が気に入らないのか、後輩に当り散らしたり、ミスを煽ったり。
いくらオレが3年の時だって、そんな事はしなかった。どちらかと言えば、後輩をかわいがった方だと思う。
名門サッカー部と言えども、部員が120人もいれば、そんな輩もいるというわけだ。


HR終了後、オレ達は帰り支度に落ち着かない同級生に構わず、
さっさと制服を脱いで、ジャージに袖を通した。
一年は部室をほとんど使わない。イヤ、使えない。
ロッカーが足りないし、何より入りきらないからだ。
あと何ヶ月かするとゴッソリと脱落者が出るらしい。(ワタヌキ談)
その後で、勝ち組だけがロッカーを使えるようになるらしい。
ハハハ。
オレ達はレギュラーの前にロッカーを争奪しなければいけない。
そんなレベル。
雑魚キャラもいいとこだな。
最近、朝練脱落者がポツポツと出ていた。
好きなだけではやれない事ってのはある。
それを自分自身で、将来を見据えて、見極めなければならない。
今がそれで、ゴンゾーさん(監督)は揺さぶりをかけてくる。
面白くない練習メニュー。
基本ばっかの毎日。
ボールにも触れない日もある。
勝ち組への道は遠い。

「おう、行こうぜ」
北村が無造作にオレのケツを叩いた。
声を上げて、飛び上がりそうになる。
なんだって、男ってのは挨拶をケツにする奴が多いんだ?
ヤバイんだよ。
今オレは自信を持って言える。
ケツを刺激されたら・・・絶対勃つ!
完全に勃起はしないだろうけど、反応しないはずが無い。
それは、ここ連日のワタヌキとの行為のせいだ。
さすがに毎日は、フルコースは無理。
そんな場所も時間も無い。
そこで、ワタヌキは学校でオレを時々メールで呼び出す。
なんのためにか?
もちろん、ケツに試すためだ。
場所はまちまちで、武道場の人気の無いトイレだったり、備品室だったり鍵の掛かる生徒会室(ここはメッカらしく予約が必要)だったりした。
一日一回は指で弄くられて、射精させられて、その脱力した瞬間。
目一杯開かされたソコにバックから突っ込まれる。
先端は何とか入る。
だが、痛い。
皮膚が裂けそうで、とても我慢できない。我慢できないのにワタヌキは少しずつ押し込んできやがる。
「・・・も、もうっムリ・・・イテェ・・ッセンパ・・・イテェ・・ヤメテ」
痛みで瞼が熱くなる。
「ハァーーーーーッムリか・・やっぱ」
ワタヌキの長い吐息。
理性を引き戻すサイン。
痛くて、早く抜いて欲しくて、つま先立ちになる。
それでも抜いてくれないワタヌキを振り返ると、ワタヌキの目元が赤く染まっていた。
あの鋭利な眼光が情欲に焦点を歪ませている。
見つめられているハズなのに、そのまま自分を透かしてもっと遠くを見ているかのような瞳。
こんな顔でワタヌキはイクのかも知れない。
凄絶なオスの艶気。明らかな肉食獣の目。
「・・センパイ・・」
繋がったままでワタヌキの手がオレのケツをやわやわと揉む。
「スゲー・・気持ちイー。マジで、ムリか?ツライ?・・アーーーーー、
オマエの中に出してぇ」
今度はオレが真っ赤になる番。
ギュっとワタヌキがオレを抱きしめた。ズッ
「イッッッ!!!!」
抱きしめられたせいで、ワタヌキがさっきよりめり込む。
「イタ・・イッ・・・センパ・・イ、ヌイテ・・ムリ・・イテェ・・イテェ!」
「もう少し、もう少しだけ。まだ、半分もいってねーし」
「ムリ!」
オレは大きく首を横に振った。
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