†イザキラ館†

□『未知との遭遇』
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 キラ・ヤマト(18)は、天外孤独の身。

 けれども、本人にはそんな悲壮なトコロなどなくて、日々適当に上手いコト生きていた。

 それなのに、現在、人生最大のピンチを迎えていたのだ。

 ――――チャリン、チャリン。

 お財布の中から落ちる小銭はたったの2枚。通帳の残高も、底を尽きて。

 ―――お金が無い。

 先月、いきなりバイト先の居酒屋のオーナーが夜逃げしたとかで、雀の涙程の給料しか貰えなかった。

 それでも、そのお金が尽きる前に、次の仕事先が見つかるだろうと軽く考えていたのだけど。

 不景気なのか、何処も雇ってくれなくて。

 とうとう残金は、菓子パンの2つも買えるかな…という程になってしまった。

 このままじゃ、来月は家賃も払えなくて。

「…流石に、ホームレスはなぁ」

 呟いて。
 最後の望みのつもりで、コンビニで立ち読みした求人広告。

「これ、いいなぁ…」

 住み込み、3食付き。
 ただし、条件は女性のみ。

「女だけかぁ…」

 でも、これ以上の高条件は他に無い。
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