†イザキラ館†
□『fall×fall』
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『あ、忘れてた』
そう苦笑して、堂々とセーフティーを外し構え直した。
イザークは仰天する。戦闘時なら命に関わるかも知れない事を――忘れてたで済む問題か――と。
元々正規の軍人では無かったのだと聞いてはいた。しかし、最前線の戦艦に乗っていたのではなかったか。
『わ、忘れてたですむかッ!!』
結局は、また怒鳴りつけたのだ。――けれど。
射撃の腕は、結果から言えば上手くはない。それはキラ自身、分かっているのだろう、プリントされた結果を見るイザークと向かい合って立ちながら、恐る恐る様子を伺うみたいな上目使いで見ている。
イザークの両腕が、プリントを持ったままワナワナと震えだした。隣のディアッカは、必死に笑いを堪えている。
「貴様は! こんな成績で我がジュール隊の一員になれると、思っているのか!!!」
3度目、怒鳴られたキラはビクンと首を竦める。
「これでも我が隊は、アカデミーでも成績優秀だったモノが多いんだ」