†キリリク館†
□『日はまた過ぎて、繰り返す』
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「よし。もう大丈夫だな。…今日から、お風呂もOKだぞ」
AAの医師が、そう言って包帯の取れたアスランの背を、バンバン叩いて快活に笑った。
「良かったね、アスラン!」
隣でキラが、嬉しそうにに言うと。アスランは。
「お前の看病のお陰だよ?」
そう言って、隣のキラの後頭部に手をやって引き寄せると、ホッペに一つキスをした。
されたキラは、多少恥ずかしそうにはにかんだけれど、抵抗する事もなく瞳を閉じて受けている。
目の前で繰り広げられる光景は、アスランがAAに合流してから幾度となく目にしたモノで、医師は今更驚きもしない。けれど。
「あ〜君達、だからと言って無理は禁物だからね?」
医師がそう付け足すと、2人は。
「「気を付けます」」
声を揃えて。アスランはニッコリと、キラはやや頬を染めて答えた。
医師がこう言うのには、理由があった。前例があるのだ。
アスランの傷が塞がる前。何か激しく体を動かして、折角塞がりかけた傷が開いてしまって。
アスランと、一緒に付いてた筈のキラは、2人揃ってこっぴどく叱られたのだ。