†キリリク館†

□『ブラザ-・コンプレックス』
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 瞬間シンは、またモヤモヤで胸が一杯になる。

 なんで、あんなヤツとそんな仲良く話してるんだよ!?

「眉間に、シワがよってるぞ」

 不意にかけられた声に、顔をあげると。親友の一人、レイだった。

「わ〜るかったな!」

 レイと話してても、向こうの校舎が気になって、きがきじゃない。
 レイも視線の先を見やって、ヤレヤレと溜め息をつく。
 向こうの校舎では、相変わらずキラとイザ-ク が楽しそうに話してて。

 気にいらない。なんでオレが見てるのに、全然気がつかないんだ!?

 前なら、すぐに気づいて手ぐらい降ってくれたのに。

 話すのに夢中なのか相変わらずキラは、まったく此方に気づく気配はない。

「どうでもいいが、次移動教室だぞ?」

「え!?」

 レイの一言に、オレは驚いて我に帰った。
 慌てて教科書を準備して、勢いよく席を立つ。
 教室の入り口で振り返ると、レイが付いて来ていない事に気が付いた。

「置いてくぞ、レイ?」

 レイはというと、窓の外へ視線をやっていた。その先は、高等部の校舎。
 シンからは見えないが、キラが此方を見ていた。
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