私立桜岳高校
□編入
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「あの…どうかしましたか?」
振り向くとそこにいたのはホウキを持った男だった。
『えっと…今日から編入する者なんですけど…』
とりあえず…無難に挨拶でもするしかない…
「身分を証明できるものとかありませんか?」
あ…芸能科だもんな…
防がないとうっさい女とかが追っかけにきたりして大変なんだろう…
『はい。これで大丈夫ですか?』
それにしても…随分と白くて綺麗な男だな…
まぁ嫌にうちのメンバーが綺麗なせいか目が慣れてるけど…
「はい確認しました。すみませんなんか不審者扱いをして」
そういってほんわか笑う
『あの…編入といってもどこに行かなきゃいけないのか全く知らされてないんですけど…すみません。俺何処に行けばいいですか?』
折角人に会えたんだ。
聞かなきゃ損だろ…
「じゃあまず理事長室に行ってもらえるかな。一応」
理事長…ね…
『はい。わかりました』
礼の代わりに一つお辞儀をしてそそくさと居なくなろうとする。
「くれぐれも…怖い人に会ったら逃げて下さいね!!」
え?
「この学校…少し危ないので…」
なんか可愛い人だと思ったさっきまであんなS女と居たからか心配してくれるのが心地よい。