鳳凰の巣

□★宵闇に舞う鳳凰
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「ん、はっ…」

深い宵闇の中で重なる二人の身体は熱を纏い混ざる。
軽やかに舞う紅髪の主が歌う。

「なぁ、…弁慶…っ」

快感に微睡んだ瞳の焦点を弁慶に向け、微かな質問をする。

「何…、ですか…?」

弁慶が愛しそうに微笑し、ヒノエの汗で肌に張り付いた前髪を掻き上げてやる。

「あ、っ…のさ、…俺のコト…好き…?」

ヒノエの唇から零れた質問は、弁慶にしてみればかなり疑問を抱くものだった。
弁慶は首を傾げ、猛った自身でヒノエの内壁を深く抉る。

「あぁっ…!!///」

「好きでなかったら…普通シないと思いますよ?こういう事」




只でさえ僕ら肉親なんですよ

男同士で近親相姦でも
こんな事をする理由なんて…
一つでしょう?




卑猥な水音が響き、ヒノエは恥ずかしさからか腕で顔を隠す。

「…そ、…なら…いぃや…っ」

腕の下の隠し切れなかった口元が満足そうに弧を描く。

「どうして…そんな事、訊くんです…ヒノエ?それほど僕の愛が足りないという訳ですか?」

弁慶は訊ねながら肩にかけさせたヒノエの膝の内側に唇を寄せる。

「ぃや…?別に…ぃっ…野暮な事、訊いて…悪か、っ…た」




本気か遊びかなんて
どうでもいいと思ってたさ

こだわるなんて
らしくもないし、ガラじゃない

あんたが俺を好きなら
どうでもいいよ
例え遊びでも


───だって俺…
あんたの事好きだから。




ヒノエは片足を弁慶の肩から下ろし、弁慶自身を最深まで誘って身を捩った。

「ん…っ」

弁慶からも快楽の声が漏れる。

「く…はっ、ぁ…」

もう片方の足も下ろして身体を少し起こし、弁慶の首に腕を回して自嘲的に笑う。

「…其処らの法師より受け身が上手いんじゃないですか…?ヒノエ、自信持っていいですよ」

ふふ…と楽しそうな笑顔でヒノエの両足を大きく開かせる。

「あんま、嬉しく…なぃんだ…けど。あんたのが…上手いんじゃ…ねぇのっ…?」

「中々言いますね…覚悟はいいですか?イきますよ…」

ヒノエの腰を軽く持ち上げて前立腺を何度も突き上げれば、ヒノエの眉が強い快感に歪む。

「!!…ぅあっ…ん…弁け…!!ッ…ダメ…そこはぁっ…///」

ヒノエがいつもと違う甘い嬌声を落とせば、弁慶は不敵に笑ってヒノエの腰に手を当てる。





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