学園果実.

□:図書室.
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「イチゴ、さん」
「そうだな、知っても死んだら意味がねえよな」

そう言って、イチゴさんは私の頬を手の甲でソッと触れました。

イチゴさんは、辛そうな顔をしていました。

「イチゴ、さん?」
「なあ、お前は俺を」

口を開きかけて、イチゴさんは口を閉じました。

少し間を置いて、イチゴさんは首を振りました。

「何でもねえ、忘れろ」
「は、はい」

イチゴさんの手がスッと離れて、私の頬には体温だけが残りました。

イチゴさんは追及されることをとても嫌うので、私は何も言わないことにしました……。


...fin
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