学園果実.

□:化学室.
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これは、私が高校2年生の時に後輩のユズさんから聞いたお話です。


『:化学室.』


昔、女子高にGさんという女の子がいました。

Gさんは昔から理科が得意で、化学のテストはいつも学年で1位をとっていました。

そんなある日、Gさんは化学の宿題を提出に化学室にきていました。

「先生、いますか?」

しかし、化学室に先生はいませんでした。

職員室にいるのかな、とGさんが化学室を出ようとしたその時でした。

カシャン

「!!」

不意に聞こえたかん高い音に振り向くと、床にバラバラと実験器具が割れて落ちていました。

フラスコやビーカーのガラスの破片が散らばり、プレパラートやろ紙が広がっていて、床は散々な状態になっていました。

「うわ、これはひどい」

ロッカーからほうきとチリトリを持ってきて、Gさんはガラスの破片を片づけ始めました。

プレパラートやろ紙は床に落ちた物は捨てて、落ちていなかった物はケースに戻しました。

(私、化学室に来て何をしているんだろう)

はあ、とため息をついたまさにその時でした。

パシャン

「また?」

Gさんが振り向くと、今度は薬品が入ったガラス瓶がいくつも床に落ちてこぼれていました。

化学変化が起きたのか、透明な液体はいつの間にか乳白色になって甘い香りを放っていました。

「しょうがないな」

水道の水で濡らした雑巾をしぼって、Gさんが床を拭こうとした時です。

「あれ、これ」

棚の前に貼りつけられた紙を見て、Gさんは目を丸くしました。


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