不幸携帯.

□:電話.
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これは、私が高校2年生の時に同級生のハナさまから聞いた話です。


『:電話.』


ハナさまの知り合いの知り合いに、Bさんという女の子がいました。

ある日の放課後、Bさんが教室で携帯電話を打っていると突然電話がきました。

「あ、bちゃんだ」

画面を見ると、そこには同級生であるbさんの名前がありました。

ピッ、と通話ボタンを押してBさんは携帯電話を耳に当てました。

「はい、もしもし」
「………」
「bちゃん?」
「………」

Bさんは、電話の向こう側にいると思われるbさんを何度も呼びました。

しかし、bさんは何も答えてくれませんでした。

「bちゃん?」

はあ、はあと荒い呼吸音が聞こえるだけでbさんは何も言ってくれませんでした。

アンテナは立っているんだけど、とBさんは首をかしげました。

「もしもしbちゃん?全然聞こえないよ?」
「………」
「何で黙っているの?どうかしたの?」
「………」
「bちゃん?」

Bさんはだんだん、不安になってきました。

もしかしたら何か言えない事情があるかもしれない、とBさんはbさんが心配になりました。

「bちゃん、あの」

プツン、と不意に電話が切れました。

電話が通じないことに気がついたのかな、とBさんは携帯電話を見つめました。

「またかけ直してくれるかな、bちゃん」

そう言って、Bさんはまた携帯電話を打ちはじめました……。


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