短編集

□コワイロヘンゲ.
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「本当にお一人で大丈夫ですか?」



聖「あたり前だ!コドモあつかいするな!」




聖はひとりでずかずかと
病院へ向かう

その後ろ姿をみて遣いのものは
今のうちに用事をすませようと
馬車へ戻っていった



その姿を確認した鳥声


鳥声「坊っちゃん
病室は二○一ですからね!」


聖「わかってる!(わっまちがえて覚えてた)」



鳥声「...ふっ」










老若男女
あらゆる人間の
声を真似
その人を演じる


声色遣い 鳥声


気分しだいで
どんな人間も
演じてみせましょう







聖「あ!」



急に振り替える聖



聖「そうだ!
すぐもどってくるから
どこかに行くなよ!」


ドキドキドキ


聖「ってあれ?いない...
お姉さん?」


『あっ...はい』


聖「転けてるの気づいてる?」


『あ.....あはは』


聖「顔ぐらいあげなよ」


そう
私は転けてしまった
大胆にずざーっと

うつ伏せのまま
地面に顔をつけたまま
転がっている


聖「ほら」


手を差しのべてくれる


『お手を拝借』


聖「お姉さんおもしろいね」


『あはは...ありがとう』


聖くんの頭を撫でてあげた


聖「ーーーっ.....」


険しい顔をする聖くん
唇を噛み締めている


『気をつけてね』

目線を合わせて笑ってみる


聖「おっ、お姉さんに言われたくないよ」



と走って行ってしまった




ガザガサガサ


まだら「まったく...」


鳥声「わわわ、 名無しさん 」


二人は木の上から
降りてきた
急いで隠れたのだ


鳥声「怪我は?」

わたしの顔をガシッと掴み
怪我がないか隅々までみる


鳥声「ほっぺ...少し擦れてるね」


『これくらい、だいじょうぶですよ』


鳥声「はい、手拭い」


まだら「 名無しさんさんはそれを濡らしてきてください 」


『はい』


まだら「鳥さんは もっと慎重に行動してください!

声色遣いは姿を見られたら
終わりなんですからね!

聞いてるんですか鳥さん!」


鳥声「〜〜....うるっせえなあ まだら

今まで失敗したことねーんだから
別にいーだろ!
そーいうことは

俺が失敗してから言ってみろってんだ」



『只今かえりました......あれ?
まだらさんどうしたんですか?』


鳥声「(....あっ言いすぎたかな?)」











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