novel

□ENDRESS
1ページ/7ページ


俺の名前はセル

魔法界に住む魔法使い

人間界でいう18だ

皆は俺をこう呼ぶ

魔法界最高峰の犯罪者
 
 「 ENDRESS 」

皆ひどいよな俺にだって

ちゃんとした名前があんのにさ

「セル」・・これが俺の証


どうして俺がこんな風に

呼ばれるようになったかって?


それは三年前に遡る・・・



俺は強い恐怖ってものを

初めてこの現状によって

知った気がした

ただの恐怖なんかじゃない

畏怖と悲しみが交じり合った

液体が俺の心を包んでいくような

そんなどうしようもない

恐怖の中の恐怖が目の前に

広がっていた

 
「何でだよ!何でなんだよ!」

俺は疑問ばかりを両親の死体に

問いかけていた・・・

両親はとても優秀な魔法使い

皆が認めていた

魔力は俺が知る限りでは

魔法界で及ぶものなどいない

だろう


「あれは・・事故だったんだ

 俺達だけ助かってしまって
 
 本当に申し訳ないな・・。」

そう一緒にいた両親の友人達は

言った

しかしそんな両親の友人達の声

など俺にとっては雑音に

スギナカッタ・・・

俺は孤独の渦の中にいた

悲しみと絶望を背負いながら
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ