恋は盲目。
□貴方と貴方と私。
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兄と執事と日常。
「リク様。朝ごはんの仕度が整いましたよっと」
「ぐへぁっ」
セバスと呼べと言われてるので通称セバスや。
セバスの起こし方はモーニングティーを入れながら、壁に向かって俺を蹴る。
「お、おきた、おきた!寧ろ永遠に眠ってしまうわ!」
「旦那様、今日のご予定ですが。今日は予定を午後からキャンセル致しまして、ダンスレッスンを入れさせて頂きました」
「ぶっおま、何勝手してんねん」
吹き出してしまったことに怒ったのか、にこやかに笑いながら頬を抓り手帳を開く。
「以前、女性をエスコートしたさいに苦情が来て、大変に頭を悩ませると奥方様が歎いていらしたので、本日なら午後からの予定は踏み倒しても今後に支障は無いので、勝手ながら変更させて頂きました」
「てめぇ…午後からはゲーム発売日があるから並ぶゆうたやろ!」
「はい、ですから。ダンスレッスンになりました」
「なるか!んなんならん!絶対に!」
ティーカップを受け取ると、抓っていた頬に向かい手をバシッと叩く。
髪の毛を鷲掴みにされ蔑んだ様な笑みを浮かべている。
「ウン、ワカリマシタ。はい、お利口さんですね。リク様」
こんな感じに一日が始まる。
因みに他の人の前だと完璧執事だから何も言えない。
因みに彼女は居ないとか。
ざまぁーみろばーか。