恋は盲目。
□秘密だよって泣いていた。
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甦らせたいとかじゃないんです。
完全に…二度とあの人を思い出さないように。
ぜったい。
『馬鹿か、この世にぜったいなんて無いんじゃボケ』
それじゃダメ。
ダメなんですよ…六夜様…
『お前はそれで良いのか?』
そう決めたんです。
だから私は…見張るためにもお嬢様から離れられないんです。
『お前……はぁ…わかったわかった…けど…後悔すんなや』
彼女を忘れる事を選んだ。
泣いてばかりだったお嬢様が翌朝から呪文の様に『じゅんくん…嫌い』と言いはじめた。
思い出さないように。
優しくされないように。
傷つける事を選んだ。