★弁護士・梨央の甘い誘惑★
□エリート弁護士×女子大学生
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「あの…すみません。弁護士の石原梨央先生にお会いしたいのですが…」
田口華奈美は大学生で、中々会うことのできない梨央に会いに学校帰りに梨央の事務所に訪れた。
「はい、石原弁護士ですね。失礼ですが、お名前を教えて頂けますか?」
受付の女性は口調は優しそうだったが、モデル体型であまり話しにくい迫力だった。
「あ、はい!田口華奈美ですっ!そういえば石原弁護士もわかると思うのでっ!!」
秘書の女性は華奈美をきつく睨み付けた。
「…失礼ですが、石原弁護士とはどんな関係ですか?」
さっきの優しさはどこに消えたのか、受付の女性はさらに華奈美を睨み付けた。
「ひっ…!!それは…」
とても本当のことを言える雰囲気ではなかった。
(この人怖いっ!梨央さんっ)
「華奈美ちゃん。久しぶりだね。急に来たって聞いて驚いたよ」
「梨央さんっ//」
梨央は華奈美に話しかけ、受付の女性に話しかけた。
「ご苦労様です。これからも宜しくお願いしますね」
「は、はい///先生も頑張って下さい!私、応援してます」
受付の女性は梨央の笑顔に顔を真っ赤にし、目がハートになっていた。
「じゃあ俺の部屋で話そうか」
「は、はい」
梨央は華奈美の肩に手を乗せ、部屋にむかった。
「それにしても梨央さん未だにモテモテなんだね…本当に心配だよ。」
「いや、そんなことないよ。俺は君だけに思っててほしいって思ってるから。」
梨央は華奈美にあった時から片思いし、何回も告白し、最近やっとのことで付き合うことができたのである。
「もう///梨央さんはどこまで本気なのかわからないっ!!」
「俺は本気だよ!やっと君が恋人になってくれたから嬉しくてね」
エレベーターに乗り、二人だけになると、ますますドキドキする。
(こんな素敵な人がどうして、私が好きなのかな?)
エレベーターを降り、真っ直ぐ進んで行くと、梨央の仕事部屋に着く。
「はい、どうぞ。入って!」
「し、失礼します…」
梨央の仕事部屋は広く、奥に机と椅子があり、出前にはテーブルとソファーが数多くある。
「どうぞ、座って」
「うん!うわー!すごい広く部屋だねー!何人でも入りそう!」
(ソファーすごい長いし、何人でも座れそうだよ)
「失礼します。秘書の柴田です。こんにちは。紅茶どうぞ」
「あ、こんにちは!…ありがとうございます!頂きます」
秘書の柴田は金髪で背が高く、こちらもイケメンである。
「ありがとうございます。柴田さん、あっ!ちょっと」
梨央は柴田に声をかけ、華奈美に聞こえない声で話した。すると、柴田は顔を赤くして部屋を出ていった。
「ん?柴田さんどうしたの?何の話?」
「いや、仕事の話だよ。フフ」
(仕事の話しで顔を赤くして出で行くのかな?…)
梨央は華奈美の向かい側のソファーに座った。
「で、学校帰りにここに訪れた用事は?」
「だって、中々会えないから…じゃなくて!レポートが多くてどうしたらいいかと思って」
「レポートねぇ。本当は会いたかったとかじゃなくて?」
梨央は華奈美のことなどお見通しのようだった。
「ほ、本当にレポートが大変なんだってっ!ほら見てよっ!」
華奈美はレポートを梨央に渡した。
「どれどれ?四枚以上でまとめるのか。なるほど。ポイントは教えてあげるけど、あとは自分でやらないとね」
「うん///」
梨央の笑顔を見るだけでドキドキしてしまう。
「ん?梨央さん。この袋何?」
「あっ!しまったっ!それはっ!」
梨央が華奈美の肩を触ると二人は体勢をぐずし、華奈美はソファーに上向きで倒れ、梨央は華奈美の上に倒れた。
「あっ!ごめんっ!大丈夫っ?」
(梨央さんっ!ち、近い//…)
梨央はその場を離れるとソファーで倒れている華奈美に手を差しのべた。
「…私、帰りますっ!!」
華奈美は立ち上がり、梨央の手を振り払い、鞄とレポートを持ち走って行ってしまった。
「待って!華奈美ちゃん!」
梨央は華奈美を追いかけたが、エレベーターはすでにしまってしまった。