特上三人組+α
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ひら、と視界の端に何かが映りこんだ気がした。空を見上げれば灰色の曇天から舞い落ちる白い粒。雪だ。

「通りで寒いはずだよな」

吐く息も白く、そういえば今日は寒くなると同僚が嫌そうにしていたなと思い出す。あいつは寒さに弱いんだったかと首を傾げてから、寒さを口実にじゃれつく上官の存在に思い至った。
大変だろうとしみじみ頷くも、それは俺もたいして変わらない。俺は決して体温が高いわけではないのだが、今向かっている先で震えているだろうヤツよりは確実に俺の方が温かいのだ。

「はよー」

まだ暖まりきっていない早朝の執務室では、予想通りにゲンマが震えていて、俺を見るなりくっついてきた。寒い寒いと言うその手が冷たいので振り払うこともできずにおとなしく湯タンポ代わりになってやる。
どうせそう長いこと我慢する必要はない。直に部屋は暖まるし、それに。

「よー、おはよう」
「ライドウだ」
「はよー」

雪だなあとかなんとか言いながら入ってきたライドウに二人揃ってくっつく。なんだなんだと目を丸くするライドウが、子供体温で温かいのだということを、俺たちは知っている。



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仲良し特上三人組。同僚とそれにじゃれつく上官はもちろんエビスとカカシです^^
拍手ありがとうございました!



栄養剤!



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