頂き物

□真鍋京子様から その2
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ケース01
ミステリアンカフェ


ガイガン(女性)は、新しいカフェが出来たからとメガロ(少年)を無理やり誘った訳だが……

メガロは、ガイガンの手にしていたチラシを見た瞬間……

突っ込まずにはいられなかった。


<どっから見ても、普通のカフェじゃないだろこれ!!>


しかし…………

『カフェは大人の女性のステータスだから』という、ガイガンの言葉に折れるしかなく。

メガロは、カフェ入口の、怪しげな白壁の前で立ち尽くしていた。


《ミステリアンカフェへ、ヨウコソ》


二人が入口に立った瞬間、怪しげなカタコトの日本語が。

一瞬、後じさりするメガロと、コクリと無表情で頷くガイガン。


《ナカハ、サムイノデ、マントヲ、キテ、クダサイ》


(…………は?)


絶句するメガロの傍ら、ガイガンはさっさと中に入り、入口にかけてあるマントを羽織った。


(おいおい!何とも疑問に思わないのか!?大体、今は4月で寒いどころか……)

「お前も、着た方がいい」

平然とマントを羽織るガイガンに習い、渋々メガロもマントを羽織った。

しばらく通路を進むと、少し広い店内へ。
昭和テイストな近未来的装飾ーーーー訳の分からない銀色の機器やら巨大なガラスの筒を組み合わせたオブジェーーーーが犇めいていた。


《ヨウコソ、イラッシャイマシタ》


中央のテーブルに座っている人物が、二人を迎えるのだが…



(何だよ、この『ダルマ頭』はっ!!!?)



赤いダルマ頭ーーーーヘルメットを着用した人物に、メガロは何故かこめかみがじんわりと痛くなるのを感じる。


「↑んな顔すんなよ。俺だって恥ずかしいんだ」


(…………へ?)


一瞬、ダルマ頭が『素』で呟いたように見えたがさておき。

《ドウゾ、スワッテ、クダサイ》


ダルマ頭は、再び『宇宙演技』で二人を促した。

席に座った二人だが、目の前にいる『ダルマ頭三つ』を思わず凝視する。
ガイガンは、感心したように頷いた。


「なるほど、見事な出来だ。本物と大差がない」

「何のことだよ」

「地球防衛軍に出てきた宇宙人だ」


……………………

(何それ?いや、その前にあんた『地球防衛軍』なんてシッカリ予習してたわけ!?)


色々と突っ込みたくなるメガロだが、目の前にメニューを差し出される。

見ると、黄色いダルマ頭が『すぴすぴと鼻を鳴らし』ていた。


「注文、する」


ふと。

黄色いダルマ頭に、妙な親近感を覚えるメガロ。
 
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