FF7 SHORT DREAM SIDE・R

□年下のオトコノコ
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あれから10年、未だにその賭けは続いていて、レノはわたしに勝てていない。



ただ。



正直、わたしの方がレノの相手をするのがキツくなってきた。

歳のせいだとは思いたくないけれど、明らかに歳のせい。

来月には33になろうと言うのに、今が盛りの若い男の体力には着いていけない。
歳を取れば取った分、間合いや戦術は上手くなるが肉体の衰えはどうにもならないのが事実。

時々、レノを見ていて羨ましくなる。

よく動くしなやかな体。
その体中から感じる覇気、若さ故の度胸。



ああ、ヤダヤダ。



歳なんて取りたくないねぇ…なんて、ついついオバチャン的マイナス思考。



「考え事か?随分余裕かましてくれてンな、と。」



レノの声にハッと顔を上げた。



「ちょっ…なんでそんなに近いのよ?!」



…び、びっくりした!
だってレノの顔がわたしの顔の30cmくらい手前にあるんだもん。



…畜生、無駄にいいツラしやがって!!

あ…睫長いなぁ。

目、綺麗なサファイア・ブルーだ。

つか、作ったみたいなくっきり二重だな、おい。



「俺の顔になんかついてンのか、と?」

「ぇ…目と鼻と口。」

「………ついてなきゃ困るだろ、と。」



「化けモンじゃねぇンだから」と付け加えながら、レノはナイト・スティックを伸ばす。
慌ててわたしもナイト・スティックを伸ばした。



「…で、カノンは何を賭けるンだ、と?こっちはオーディン出したンだから、それに釣り合うモンな、と。」

「う〜ん…?」



オーディンに釣り合うようなモノって言われてもなぁ?

中々思いつかないわたしに焦れたのか、レノはとんでもない事を言い出した。


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