HIDE YOUR FACE
□HAPPINESSSSSSSS
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「………解った!その代わり、今回だけだかんねっ。」
「「やった!!」」
やった、じゃねえよっ。
(かのん、これが最初で最後のバイト経験になったりして…(-_-;)。)
納得いかない俺と、喜んじゃってはしゃぐかのんとマグノリアの人を余所に、稲田くんは1人黙々と仕事していた…。
かのんの撮影の日、丁度その日は俺も撮影があっていつもより早くマンションを出る。
かのんはマグノリアの人が迎えに来るからゆっくりなんだけど…あぁ、心配だ不安だ。
「いい、かのん。もしヤバいって思ったら大声出して助け呼ぶ事!相手ぶん殴っていいから、なんなら蹴飛ばしてっ。」
「解った!解ったから早く行きなよ、裕兄待ってるよ?!」
「裕士は待つのが仕事なのっ。」
「弟にお兄ちゃんが迷惑かけちゃ駄目でしょ!!」
「うぅ…ごめんなさい。」
だって心配なんだもん、不安なんだもん。
でも怒られたから仕方無く(←)外で待ってる裕士のトコへ。
「行って来ます、んで行ってらっしゃい。気を付けてね?」
「ん…ヒデもね。」
チュッ、チュと啄むようにキスをして、抱き締めてから離れる。
あぁ、クソ!
なんでこんな日に仕事なんかあるんだか。←
バシバシと焚かれるフラッシュ。
目線こっちーとか、少し顎上げてーとか、散々カメラマンに指示されてうんざり。
仕事だからするけど…もちっとこう、さ、俺を表現出来る写真撮りたいなぁ。
「ヒデ、ヒデ!!」
「…何、イナちゃん?集中力途切れちゃうから、もう少し待って。」
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