戦国BASARA

□世界はそれを愛って呼ぶんだぜ
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任務中に敵地のド真ん中で眠るのは大変危険だが、ここ1番の大事な時に睡魔に襲われても堪らないので佐助はほんの少し仮眠する事にした。



(…嗚呼…意識が、飲まれる……。)



ふつり、とそこで完全にとまではいかないが、眠りに落ちた。
勿論、何時でも戦えるように警戒したまま―――。



















―――ドォオオォォォンッ!!



「…っ、ひゃ?!」



腹を底から揺らすような突然の轟音に、佐助は忍らしくない声を出して慌てた。
何時でも動ける状態で寝ていたとは言え、余りの音の大きさに無理矢理浮上させられた意識は混乱する。



(なっ…ななな、なっ何なの、今の〜〜〜ッ!!??)



一般人より耳のいい佐助には堪ったもんじゃない。
わたわたと天井裏で慌てていたら、僅かにずらしていた天井板を踏み外して下に落下してしまった。



―――ドサ…ッ。



「―――〜っ、あーもぅ!俺様って…ば……。」



ぶつけたらしい頭を押さえながら、目の前の光景に佐助は固まった。



「………ぇ、と…。」

「……………。」



有り得ない、有り得ないでショ!!!!!と冷たい汗が流れる背筋を震わせる。

佐助が落ちたのは、偵察対象である元親の上。



…それも、膝の。



胡座を掻いていた元親の膝の上に、スッポリと収まる格好なのである。

焦りまくる(表情は一切、微塵も変えないが)佐助を余所に、元親は驚いているのかただ黙って見下ろしているだけ。



「…えーと………ごめんなさいっ!」



取り敢えず、上に落ちてしまった事に謝罪して、パッと体を起こすと佐助は逃げた。



……逃げようとした。



「…出来たら離して欲しいんだけど。」

「あぁ?ハイそーですか、なんて言うと思うか?」

「―――だよねー…。」




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