戦国BASARA

□上田城お家騒動!
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崩壊するどころか飛び起きてしまえる素晴らしい腹筋―――ではなくて。
飛び起きた幸村は布団の上になんか転がってるのに気付いた。

………なんかふわふわしてるで御座る。

黄色くてふわふわした、ソレ。
さっき腹の上に落とされたものだろうか―――?

恐る恐る手を伸ばすと同時にソレがもぞもぞもぞ、幸村は思わず手を引っ込めてしまう。



「いたたたた…もー、なんらのさぁ。」



ぶつけたらしい場所をさすりさすり、顔を顰めたソレは幸村がよぉーっく知ってる人。



「………さ、さす、け?」

「あ、ごめーんね、だんら。おちちゃった☆」



てへぺろ☆
と可愛こぶって見せるソレは間違いなく佐助。
尊敬して尊敬して尊敬してもひとつ尊敬してやまない信玄公に出来過ぎた忍と褒め称えられる自慢の部下。






―――が、獣の耳と尻尾を装備だと?!



「だんら?どしたの?」



しかも小っちゃい。
佐助は細身だが幸村より少しばかり背丈があった筈なのに、まるで幼児のように縮んでいる。



「………は?」

「?」

「ぬぁあぁあぁぁぁぁぁあぁあぁあああああぁ??!!」

「(゚×゚;)?!」



幸村、大絶叫。
朝っぱらから迷惑な男である。
おまけに佐助は吃驚して尻尾が大爆発。



「幸村様、落ち着いて下さい。」

「ささささいぞぉおぉおぉぉぉぉ!!」

「長は昨夜、古い術の指南書を読んでおりまして。」

「し、指南書?!」

「らんでさいぞーがしってんの!」

「失敗した様子。」

「ちがっ!しっぱいらんかしてらいっ。」



指南書を読んでた事を知ってるとは。
そして失敗まで知ってるとなると、才蔵は自分の部屋を覗いてたという事ではないか。
何そのストーキング、怖い。



「3日もすれば戻りましょう、それまで幸村様。」

「よ、良かった…戻るで御座るか…。」



一生このままだったら、幼児に身の回りの世話をしてもらわねばならないトコだった。
それは流石に幸村と言えどプライドが許さない。

そんな、こんな幼児に小言を喰らったんじゃ面目丸潰れじゃないか。



「長はいないものと、ご自分の事はご自分でなさって下さい。」

「…へ?」

「では。」



どろんっ。
伝える事だけしっかりはっきり伝えた才蔵、とっとと消えた。



「ぬぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁ?!」



さっそく問題発生。

そもそも戦に関しては恐ろしいほど、才知を発揮する幸村だがそれ以外はからっきし。
未だ髪すら1人で結えずに毎朝、佐助にしてもらってる。
その他諸々、生活の大半を佐助頼りに生きているのにどうしろと?



「………嘘。」



幸村がおたおたわたわたとパニックしてる側で、冷静な佐助は己の手をジッと見てあぁ俺様ってば苦労してんだなーなんて思う。



「じゃらくて!!らんで?!らんで俺様の手ぇ小っさいの?!」



やっと事に気付いた。
そして天井から落ちるという失態の理由も合点がいった。

体の大きさが違えば間合いの距離も違うのだが、小さくなった事に気付かなかった佐助はいつもの調子でいたワケだ。
そりゃ落ちるだろ、出来過ぎた忍は納得。



「出来るか!!」



なんで小さくなったのか?
納得のいく説明を求めたい。


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