FF7 SHORT DREAM SIDE・R

□BingoでGo!
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…桜、見たい。



それは滅多に欲求を言わないカノンが、珍しく社食でテレビの映像を見ながら呟いた言葉だった。
それをどこで聞いていたんだか、社長に統括にロッド、果てはいてはイケナイ筈のソルジャーのクラス1st、クラウドまでもが首を突っ込みカノンを花見へと誘う。

桜はカームの街外れに群生してる、俺が連れてってやろうと思ったのに。

社長のいらん一言で社員を巻き込む大騒動、神羅カンパニー始まって以来の大お花見大会。
そしてどこまでも手際のいい後輩たちの手腕で各部門から景品ゲット、最も高値の景品は社長からの『1週間の休暇付き旅行プラン旅費宿泊費付きペア1組』だった。



何も疲れているのはタークスだけじゃない。
一般社員も目の色変えて参加する姿に俺もカノンも少々呆れ気味。



つかザックスさんよ。
オマエはライフストリームになったンじゃねぇのか、と?
何エアリスの肩なんか抱いて参加しちゃってンの。
セフィロスもジェネシスも、本編じゃもういねぇのに何出て来てンだ、と。
あぁアンジールにラザート、あんたらもだ。
そして何故オマエらまでいるンだ、銀髪3兄弟!!
いくらこのサイトがカオスだからって無茶苦茶だろう、このまんまじゃ佐助とhideまで乱入しそうだ。



「…あ、リーチ。」

「ん?お。カノン、ついてンな…と。」



いつのまにやら始まったビンゴ大会。
さっきの豪華景品はこの為の物。
そしてゲットする為にロッドたちは、ひたすら各お偉方にゴマ擦ってたってワケ。



『次ー…15、15でェす!』

「イリーナ!カノン、ビンゴだぞ、と。」

『あ、じゃあカノン、こっち来てー。』



1番乗りはカノン。
そして1番乗りには社長提供の旅行プラン。

確か旅行プランはペアだった筈。



『おめでとーございまーす!今のお気持ちは?』

『…どうもありがとう。』



イリーナよ、オマエはどこの芸能リポーターだ。

カノンの表情がピクリとも変わらねぇのは、いつもの事。


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