HIDE YOUR FACE

□キミのコエ
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「………エロい。無駄にエロい。」










「「…………………………………………………………………は?」」




















シトシトと柔らかく雨が降る日、出不精な俺のお姫様は朝からヘッドホン装着で世界を拒絶した。
まるで雨を無視するかのような彼女の態度に苦笑いしつつ、やって来た稲田クンと2人で昼過ぎまでデモテープ作って、腹が減ったとリビング・ダイニングに来て数分、出来たて炒飯を口に今まさに入れようとした所でエロい発言。



………炒飯食う男がエロいってか?



随分とまぁ、難癖付けるような話しだと眉間に皺を寄せていると、むくりとソファーで体を起こしたお姫様とパチリと目が合った。



「………炒飯食ってる30過ぎのオッサンのドコがエロいのか800字以内で述べよ。」

「え?ごめん、何言ってんのか聞こえない。」←

「っっ!!!」

「ヒデちゃんヒデちゃん!落ち着けっ!」



そりゃそうだ、俺愛用の高音質のヘッドホン着けてんだもんな。

稲田クンに羽交い締めされながら行き場のない憤りをレンゲに変えてぶつけてみた。
あっさりかわされたが。

上手い事キャッチしたレンゲを俺に返す為、お姫様はヘッドホン外してテーブルへ。

一口分だけ歪に崩れた炒飯が盛られた皿の横にレンゲを置くと、そのまま俺の膝の上に座って首に両腕を回した。



………嬉しいんだけど。
嬉しいんだけどな、かのん。



(稲田クンがいて手ぇ出せないんじゃ生殺し!!!)←




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