FINAL FANTSY 7
□雨の日
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……ザァアァァ―――――。
「…あ―――、タイクツだぞ、と…。」
灰色のぶ厚い雲から落ちる雨粒は大きく、勢いが激しい所為か窓に叩きつけられては滝のように滑り流れていく。
今日は折角、ルードと休みが重なったのにな、と…。
先程から何度も溜め息を溢し、レノは窓の外を睨んでいる。
今日は一緒に出掛けようと思っていたから、昨夜はしこたま飲んでルードのマンションに泊まった。
何時もの店で飲んで、ルードの部屋でも飲んで…。
なぁに、ゆっくり昼くらいに起きればいいさ。
だって今日は休日だから。
そんで外で朝飯を兼ねたランチ食って買い物して、街をブラブラすンのも悪くない。
そういや面白そうな映画があったっけ、ルード好きかな…なんて考えてたのに全部台無し。
………この忌々しい雨の所為で。
出掛けられない訳ではないが、この激しさにそんな気分すら流されていく。
―――つか、台風でも来てンのかよ、と。
そう思ってしまう程、雨足が強い。
「……ハァ―――…。」
もう溜め息しか出てこない、それももう何度目になったか…。