婆裟羅 短篇 夢

□勝てない女(ヒト)
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『出来た忍』



『忍の中の忍』



なんて散々誉を欲しいがままにしてきた俺様だけど。



そんな俺様が未だに憧れる、超凄い忍。



あの伝説の忍・風魔小太郎すら一目置く、










それが



先代の真田忍隊忍頭―――かのん。










様々な偉業が最早、神話と化しているくノ一…。

























『お前は軽過ぎる。幾ら忍でも軽いと相手に致命傷を与えるのが難しい。けれど人より速いのだから、その俊敏さを生かせ。』



真田の旦那がまだ弁丸様って呼ばれていた頃、ガキの癖して里1番の優秀な忍だった俺は真田家に仕える為に武田に召し上げられた。

その時、既に結成されていた『真田忍隊』。

大将に挨拶して、真田昌幸様と弁丸様にお目通りして―――。



『かのん、おるか?』

『は!お側に。』



気配も音もなく、障子の向こうに影が出来る。

いやいやいや、俺様だって忍よ?
里1番の若手って言われてる俺様が、気配すら感じなかったって…。



『入れ、そなたの部下になる子じゃ。』

『では、失礼して。』




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