婆裟羅 短篇 夢
□彼氏の事情、彼女の事情
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………俺様、
はっきり言って
目茶苦茶、困ってます!!
「…おはよー…佐助ぇ…。」
「おはよ、かのんちゃん…って、ホラホラちゃんと真っ直ぐ歩こーね!じゃオバさん、かのんちゃん預かりまーす。」
「毎朝ごめんなさいね、佐助くん。ホラかのん!壁ぶつかるわよっ、しっかりして頂戴!!」
「…んぅ〜……。」
勿論、ぶつかる前に腕を掴んで止めた。
「行ってきます」とかのんちゃんのお袋さんに挨拶して、彼女の抱える大きなスポーツバッグを持ってやる。
(…ん?)
ふらりふらりと俺様の前を歩くかのんちゃんだけど。
(ス…スカート、短くし過ぎでしょ!!)
右に左に蛇行する度に膝上20cmの深緑のチェックのスカートがひらめいた。
(…見…えそう…!!)
嗚呼…朝っぱらから何て刺激的なんだ、俺様のお姫様は。
超低血圧なかのんちゃんを学校まで安全に送ってやる…何時からか俺様に与えられた重大な任務。
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