戦国BASARA
□かくれんぼ
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「佐助は某の部下にござる!」
「Ha!猿はてめぇなんかにゃ勿体無ぇぜ!」
「フン…貴様等のような無能な者に、あの優秀な忍は使えぬわ!」
「俺は佐助に戦なんかさせないぜ?うんと愛してやるさ。」
「前田殿は破廉恥にござるぅああああぁぁあっ!!!」
「……………。」
「………ねぇ、俺様無視して何の話ししてんのさ?」
一同、ギック―――ン!!?
幸村に至っては青冷めた顔で目に涙を溜めて今にも泣いちゃいそう…。
「…何よ?」
怪しい態度の一同に、佐助は更に眉をしかめて嫌そうな顔。
仕方無い。
皆が佐助、佐助と言っていたから出て来たのに、出て来た途端に口を噤んでしまったのだから。
「ね、元親さん。俺様の何を話してたの?」
佐助は最も親しい元親の胡座の上に座ると、きっちりと合わせられた羽織りの襟を掴んで睨む。
「……………。」
明後日の方向に目を泳がせて、元親はポリ…と人差し指で頬を掻いた。
言っていいのか悪いのか…と迷っているようで。
「もーとーちーかーさーん!!」
掴んだ襟をガクガクと揺さ振って、尚も元親に詰め寄る佐助。
「ぃゃ…その、よぉ。」
「何?」
「…あー…。」
「元親さんっ!」
ぐ、と鼻先と鼻先が付く程顔を近付ける佐助に、元親は溜め息を一つ吐くと白状した。
「…皆、佐助が欲しいんだと。」
「―――は?」
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