戦国BASARA
□SILVER BULLET
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産まれて直ぐ親に捨てられた俺様は、孤児院を転々とした。
感情を上手く表現出来なかった所為で友だちなんて居なかったし、孤児院の職員たちにも敬遠されていた。
…いいや、別に。
どうせ18歳になれば嫌でも孤児院からは追い出され、独りで生きて行かなきゃならないんだ。
独りが特別、寂しいとも思わない。
そもそも、その時の俺様は『寂しい』って感情がどんなモノかも解らなかった。
そう…あの人と出逢うまでは。
【銀の弾丸】
「…っん…は、あ…あっ…!」
「ほら佐助…早く問題解かねぇと何時まで経ってもイけねぇぞ?」
「ぅ…っく!」
ぐちゅり、と内部を掻き混ぜながら鼓膜を震わせる低い艶のある声。
服装は大して乱れていない。
端から見たら歳の離れた兄の膝に座りながら弟が勉強を教えて貰ってる―――そんな風にしか見えないだろうが、実はテーブルの下じゃイヤらしい事が繰り広げられている。
尻を少しだけ出した俺様は、ジッパーを下ろしただけの所謂『社会の窓』って所から出された元親の欲で深々と繋がっていた。
長曾我部元親―――長曾我部財閥の若き総帥。
今年高校に入ったばかりの俺様とは11歳も年の離れた血の繋がらない兄弟…。
中学に上がる頃、俺様は元親に貰われた。
出逢いは単純。
ガラの悪い連中に絡まれてた所をたまたま通り掛かった元親が助けてくれたって訳。
………すっごい高そうな車が停まった時は何事かと思っちゃったよ、俺様。
因みに元親がプライベートで使ってる愛車のジャガーだってのは後から解った。
殴られても抵抗しない所か、眉一つ動かさない俺様に元親は呆れてた。
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