FF7 SHORT DREAM SIDE・R

□Ballad of Stray Dogs
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はー、と項垂れると紅い髪がパサリと床に落ちた。



「だって!!」

「だーっ、違うっつの!!足滑らして落ちたから受け止めたンだよ、と。」

「ホント?!ホントにぃ?!」

「つかオマエ、部活中だろ?俺はカノンを保健室連れてくから部活に戻れよ、と!」

「はぁい…。」



唇を尖らせながらトボトボと廊下を行く背中を見送り、それからカノンを抱き上げた。



「ちょっ…先生?!」

「ん?」

「下ろして!何すんのっ。」



ジタバタと暴れるカノンを物ともせず、レノはお姫様抱っこで保健室へ行こうとする。



「いーから黙って運ばれとけ!オマエ、足もう限界だろ、と。」

「…っ。」

「解んねぇとでも思ってたのか?エースをナメんなよ、と。」



端から見たら、ただテーピングしてるだけ。
けれど体の強張りやぎこちない動きを見れば歩くのがやっとだと解る。

現役でタークス、しかもエース。

クラスメートが気付けなかったとしても、レノが気付かない筈がない。



「…ここまでしたの、先生でしょ。」

「ん?」

「ホントはもっと早くケリつけれたクセにっ。わたしがこんなんなる前に終わってくれればよかったのに!」

「ん〜っ、そーだなぁ…ンじゃ、責任取ってやろっか、と?」

「せ、責任…?」



急にニッと悪戯に笑うレノにカノンは訝しげに眉を潜める。



「おぅ。登下校の送り迎えしてやるぞ、と。」

「要らない。」←

「………即答か、と。」

「ただでさえこのあいだのシルエッタ・ファイトでわたしだけ特別扱いだって騒がれてんのに、この上まだ騒がれちゃ堪んないわ!」



現役タークスである、というだけで憧れの対象。
それがエース、更にレノ程のイケメンだ。
ちょっとした接点が女子生徒たちのやっかみの集中砲火に晒される。



「じゃ、いっそ付き合うか、俺たち。」










「………………………………………………………………………………先生、実はロリコ「誰がだコラ!!」だって歳の差。」

「たった9歳だろ、と。」

「えー?9歳ったら結構離れてるよ。」

「したら“猟奇的なかにょじょ”のレジェンドどうすんだよ?確か20歳くらい離れてたぞ、と。」

「え?!パパってロリコン?!」←

「……………パパ?」

「あ…。」



下ろされた保健室のベッドの上、カノンは一瞬眉を顰めた。
だが、直ぐに表情は元に戻る。


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