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□♪視線の先と想いの先
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どちらかと言ったら断然ポジティブな方だし、小さい事ってあんま気にしないたち何だけどさ。

「はぁ〜…」


なんか、最近は違うんだよねコレが。



「どうかしたの?似合わない溜め息付いたりして」


「…べっつに〜、にゃんでもないし」

教科書を片手に隣の席へ戻ってきた不二へ明らかに不機嫌に答えてしまった。

「そう?なら良いけど…」


さっきまで女子にせがまれて得意な古典を教えてあげていた不二。

別に良いけどさ、不二に向けられるあからさまな女の子達の顔を見てたら正直複雑。正直不安。

正直…羨まししい。


「はぁ…」


「英二」


何度目かの溜め息を吐き出すと不二が何やら差し出してきた。

「ん…?」

軽く目を合わせてから受け取り、紙切れに目線を落とす。



『英二以外見てないから』







ヤバい、にやける。



周りが必死に黒板を写している最中、ノートを雑に破ると短く返事を書く。


小さく折り畳んだソレをノートを取る不二の手元へ投げ込む。





『俺も』





紙切れを開きクスリと小さく微笑んだ恋人に、どうしようもないモヤモヤは消えてしまった。



END.

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