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□24回目の逃走
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ははは、逃がしたりはしないよー
どこからともなく聞こえてくる幻聴に私額からポタリと汗が流れた。
「いやぁぁーっ」
おばあちゃん、今日もお空から私を見守っていますか??
(私はまだ死んじゃいないよ!!)
あれ??今何か聞こえた??
まぁ気にしないでおこう、今私はひたすらにただひたすらに逃げています。
私はたたかう技術もまほうを使う魔術もましてやアイテムだって持っていない。
よくあるでしょ??ゲームとかさぁ、この3つがない以上、唯一私に残されているものは"にげる"だ。
いやー立派だよねー、その数24回の逃走を試み、そして24回とも捕まっている。
私がこういう被害に置かされるようになったのは私が立海に転校してきて約一週間たった時だった。
「なまえ、俺は君のことが好きになったみたいだ、付き合おうか」
「ごめん展開についていけないので」
神の子こと幸村精市から意味のわからない告白を受けた。
もちろん断ったのだがあんまり理解してもらえなかった。
それからその2日後のこと…
ある国の魔王様からこんな手紙が届いたのです。
なまえへ
やぁ、今日はなまえにとっても良い情報があるんだ。
聞きたいだろ??
ふふ、それは君にテニス部のマネージャーになってもらおうと思ってね、拒否権??そんなもの存在するわけないだろ??え??やってくれるって??君ならそう言ってくれると思ったよ、ん??幸村くんのそばにいたい??ふふ、なまえは本当に俺を喜ばせるのが上手だね。マネージャーになればずっと一緒だよ。って事でもう先生には言っておいたから今日から部活に来てね。来なかったら…ふふふ、それじゃあまた放課後に。
byなまえの未来の夫幸村より
こんな手紙…いや脅迫状をもらって逃げる勇者を私は見てみたいよ。
ていうかここまで強制的な事が出来るなんて素晴らしいよ。感心ものだね。
って事で無理矢理(いやいや)行ったんだけど、もうしんどいの何のって…
それに私元々しんどいの嫌いだし、それにテニス部には非常なまでなファンがいるらしくそいつらには睨まれるし、こんな可哀想な不幸な美少女いないでしょ??ん??そこ!!鼻笑わない!!
って事で今は逃走中です。
24回目の逃走
おばあちゃん…私は少し、足が早くなった気がします。