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□命短し恋せよ乙女
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「人間って生きていられる時間が短いと思うんだ」
「そうやな、寿命ってもんがあるしなー」
「それだけじゃなくてさ、たとえば病気だったり事故だったり突然死ぬってこともあるでしょう?」
「あぁ、そう言われれば」
「何時死ぬかわからないけど、私達はしっかりと生きてるんだ」
「それはわかったけど……どしたん?こんな急に真面目な話し始めて」


それは部活も終わった帰り道
暗い道をいつものように蔵とダラダラ喋りながら歩いている時
私はふと思いついたことを何気なく呟いていた


「だってもしかしたら明日私は死ぬかもしれないんだよ?」
「かなりの確立でありえんけどな」
「でもありえない話じゃないでしょ?未来なんてわからないんだから」
「そうやな」
「だからね、私は今を一生懸命に生きようと思ったの」


一分一秒を大切にして今ある思い出を心に残して
そして未来に夢を見てまた歩き出す


「なんや、カッコいいこと言っとるなー?」
「うん、でしょー?だからね、蔵ー好きだよ?」
「俺も好きやで?そやけど、どないしたん?」
「いや、人生短いんだったら私はその短い中で蔵を愛し続けようと思いまして」
「へぇー?」
「恋する乙女は強いのです!」
「いや、それって今の会話に関係あるん?」
「ううん、こんな言葉があったなーって思って言ってみた」
「何やそれ!(笑)」


笑いながらこうやって歩いていけるのも今を生きているからで
命っていうのはとても大事なんだと改めて感じさせられる


「でもな、恋する男も強いんやで?」
「ん?」
「やって、好きな女守る為やったら何でも出来るんやから」


にやって笑った顔は大胆不敵ないつもの蔵
あぁ、この笑顔が好きだなーっていつも思わされる


「なら、頑張って守ってね?王子様」
「言われんでも守るつもりやけどな、お姫様」







命短し恋せよ乙女
(恋もある意味戦いかもしれない)









お題提供:Rachael






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