Novel(黒蝶)
□DVD
2ページ/18ページ
俺は、陵が好きなんだ。
はっきりと自覚できた。
想いを打ち明けることはできなかった。
というか、そんな頑丈なハートはあいにく俺には持ち合わせていないから。
友達のまま俺と陵は進学し、中学生になった。
俺も陵も部活には入らなかったから、登下校を一緒にしていた。
今日も一緒に下校をする。
「おい!都貴〜?」
「っおう?!」
「お前、意識どっかにぶっ飛んでただろ?」
目の前に歩いてくる陵は、もう帰る気満々らしい。
「あぁ、ごめんごめん。っさ!帰ろう!」
「おう!」
元気よく返す返事と笑顔。
その反応だけで胸はときめく。
→