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□リレー小説 2
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一歩家の中に入ると、天井にはシャンデリア。
目の前には長く大きな、広い階段があった。
女中が俺の前を行く。
俺は女中の後ろについて行き、無駄と言って良いほどの階段を行った。
階段をのぼり終わって直ぐ左に、大きな扉があった。
きっと、ディーテ様のいらっしゃる所だろう。
俺は無意識に拳を握り締めていて、その手のひらには汗が滲んでいた。
とてつもない緊張が俺の体中を支配する。
女中が足を止めた。
それに気づいた俺も足を止める。
女中はゆっくりと俺の方を振り返り、静かな口調で話し出した。
「あの扉の奥にいらっしゃいます。」
女中は深々と頭を下げると、もと来た道を戻っていった。
扉の前にたった一人。
帰りたくなってきた。
「駄目だよな…。」
俺は気合いを入れるために、一回息を大きく吸って吐いた。
「よし。」
しっかりと前を見据えて、扉をノックした。
To be continued...