種 小 説
□独りの休暇
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「よしっ…これで全部だな」
俺は買い物のリストをチェックしながら呟いた。
「こんなに買わせやがって…バイクに乗るかな〜」
ふと横を見ると、アクセサリー屋があった。
「あっ…そうだ。まだお返ししてなかったっけ」
俺は左手首に光る銀細工のブレスレットを見ると、その店に入った。
「いらっしゃい。何かお探しかい?」
店のおばちゃんが話しかけてくる。
「はい。プレゼントを…」
「恋人のかい?どんな子なんだい?」
おばちゃんはニヤッと笑った。
「えっ…あ、あの…そ、そうですね…ちょっと気が強くて、怒りっぽいけど…でも…優しくて…とにかく可愛いんですよ」
俺は照れながらそう答えた。
「はいはい、ごちそうさま。それじゃあ、こんなのどうだい?」
おばちゃんは可愛いハートのネックレスを出してきた。
俺は一瞬、アスランがこのネックレスをしたところを想像した。