種 小 説
□通過点
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「お姉ちゃん。ちょっと助けて〜」
レイがそう思っていると、二人の後ろから声がした。
二人が振り向くと、両手いっぱいに袋を抱えたメイリンが、ヨロヨロと近づいてきた。
「メイリン…あんた、またそんなに化粧品買ったの?」
「いいじゃない。ねえ、部屋まで運ぶの手伝ってよ〜」
「はいはい…じゃあね レイ」
「ああ…」
レイは二人を見送るとアスランの部屋へ急いだ。
レイはアスランの部屋の前に着くと、呼び鈴を押した。
ピリリリ…
「…はい…」
気だるそうな声が返ってくる。
「ザラ隊長、入ってもよろしいでしょうか」
「レイか…どうぞ」
「失礼します」
扉を開け、レイは部屋に入った。
「どうした?」
ベッドに横になっていたアスランは、ゆっくりと起き上がり、ベッドの縁に腰掛けるとレイに尋ねた。
「隊長は…議長と…何をしていたんですか?」
その質問に、アスランは驚いてレイを見た。
「何って、どういうことだ…?」
「議長と…つまり関係を持っているのかと、お聞きしてるんです」