種 小 説
□闇に堕ちた天使
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「難しく考えなくて良いのだよ。『FAITH』は、何をする部隊だと思っているのかな?」
「…私個人の意見になりますが、議長のお心を考え、それに沿うべく行動するもの…と考えております」
「そうか。では私が無理難題を言ったとしても、君はそれを遂行するというんだね」
議長の瞳が鋭く光る。
「…それは…自分に出来る範囲でしたら…。ただ…」
「ただ?」
「いえ…」
俺が答えに詰まっていると、議長は席を立ち俺の前に跪いて手の甲に口づけた。
「ぎ、議長!?」
「では、『君に出来る範囲』のことをしてもらおう。こちらに来てくれるかな」
議長に促されるまま、俺は隣の部屋に入った。
「…っ…ここは」
「『FAITH』には、こんな役目もあるのだよ…アスラン」
議長はそう言うと、俺の服を脱がし始めた。
「議長!!ご冗談を…止めて下さい」
俺は慌てて議長から離れようとし身を引いたが、伸びてきた手に腰を抱き止められ、それは叶わなかった。