遙か小説

□誘い〜いざない〜
2ページ/6ページ



「フフフ…無様だな…地の玄武。イクティダール」

アクラムが呼ぶと、銀色の焔と共にイクティダールの姿が現れ、アクラムの前に跪いた。

「お呼びですか、お館様」

「龍神の神子を連れて行け…」

「御意に…」

あかねのいる水晶玉がはじけた。

「泰明さん!!泰明さんっ!!」

あかねはイクティダールに抱えられ、銀色の焔の中に消えていった。

「さて…邪魔者はいなくなった…」

「神子をどうする気だ…」

「さてな…今頃は星の一族の館に戻っているのではないか…?」

「フッ…戯れ言を…」

「今日は龍神の神子ではなく、地の玄武、お前に用があったのだ」

「くだらぬ…お前に用などない」

泰明は水晶玉を割ろうとした。

「そう焦るな…少しお前に興味があるのだ…」

アクラムはそう言うと、泰明のいる水晶玉に入った。


泰明は迫り来るアクラムに術を放つ。

「…そう言うことか…」

泰明の放った術は水晶玉に吸収された。

「フフフ…この水晶は私の結界。術はつかえぬ…」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ