種 小 説
□反撃
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―ピンポーン
「アスラン、こんにちは」
俺が玄関のドアを開けると、笑顔のラクスがそこにいた。
「ラクス!?」
「やあ、アスラン」
声がした方を見ると、ラクスの後ろにはキラが立っていた。
「キラまで…。珍しいな、うちに来るなんて」
戦後、俺はシンと共に、オーブに移り住んでいた。
オーブの市街地からは結構な距離があるために訪れる人も少なく、ここは本当に静かな場所だった。
「どうしたんだ?二人揃って…」
俺が面食らっていると、ラクスがクスクスと笑い出した。
「やはり、キラが仰った通りでしたわね」
「フフフ。やっぱりね」
二人は目を合わせ笑っている。俺には何が可笑しいのか、全く分からなかった。
「とにかく、入ってくれ」
俺は笑う二人を中に招き入れた。
「シン。お客さんだ」
シンはリビングのソファーに寝転びテレビを観ていたが、キラとラクスの姿を見ると慌てて起き上がった。