種 小 説
□終点。
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ドサッ…
アスランがシンの部屋の呼び鈴を押そうとした時、中で何かが落ちる音がした。
不審に思ったアスランが扉を開けると、その目に飛び込んできたのは、シンを床に組み敷くレイの姿だった。
「お前たち、何をしている!!」
「アスラン!?たっ、助けて!!」
シンはアスランを見るなり手を伸ばし叫んだ。
アスランは二人に近づくと、レイの肩を掴みシンから引き離した。
「一体どうしたんだ!?ケンカか?」
「…申し訳ありません…」
レイが素早く立ち上がり謝罪する。
アスランは床に座り込んでいるシンを支え、ベッドに座らせた。
「ありがとうございます…アスラン!危な…」
ガシャン!!
何かが割れるような音と同時に、アスランの後頭部に激痛が走る。
「アスラン!!」
シンの呼ぶ声を聞きながら、アスランは暗闇へと落ちていった。